お宝No.21~30

ページ番号1009492  更新日 2025年2月1日

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No.21 脊椎動物の起源を秘めるヒガシナメクジウオ

体に脊索を終生もち、脊椎動物の起源を考えるうえで重要な動物である。

岡山県では備讃瀬戸海域に局所的に生息している。

倉敷市産。岡山県:準絶滅危惧、環境省:絶滅危惧2.類。

写真:脊椎動物の起源を秘めるヒガシナメクジウオ

No.22 岡山県産唯一の標本キヌカツギハマシイノミ

畠田和一が1957年に吉井川河口で採集したもので、岡山県産唯一の標本である。

畠田和一貝類コレクションの再発見により、本種が岡山県内に生息していたことが確定できたが、同時に、岡山県で絶滅した種に加わることとなった。

岡山県:絶滅、環境省:絶滅危惧1.類。

写真:岡山県産唯一の標本キヌカツギハマシイノミ

No.23 三葉虫化石イソテルス

Isotelus maximus

体長30cm アメリカ オハイオ州 古生代オルドビス紀

三葉虫類の中でも大型種で,頭部の左右にはトゲがある。

体が大きい割に甲羅は薄く,厚みは1~2mm程度しかない。

写真:三葉虫化石イソテルス

No.24 三葉虫化石セラウルス、フレキシカリメネ

Ceraurus pleurexanthemus, Flexicalymene senaria

体長4~5cm カナダ ケベック州 古生代オルドビス紀

二種の三葉虫が共存している化石標本。

頭部・尾部に長い刺があるのがセラウルス,頭部が丸いヘルメットのようなものがフレキシカリメネ。

写真:三葉虫化石セラウルス、フレキシカリメネ

No.25 岡山に漂着したアオウミガメ

2019年に玉野市の海岸に漂着、拾得されたもの。

瀬戸内海でのアオウミガメの漂着は大変珍しい。

発見時、すでに死んでいたが新鮮な状態で当館へ届けられた。

岡山理科大学のグループによる解剖調査ののち、はく製標本とされた。

甲長409mm、体重9,050gの雌。

倉敷市立自然史博物館研究報告第35号に報告されている。

写真:岡山に漂着したアオウミガメ

No.26 珍品として名高いフサヒゲサシガメ

1962年、倉敷市産。当地では幼虫を含め複数の標本が残るものの、全国的に非常に珍しいカメムシとして知られる。

岡山県でも1989年以降の生息情報はなく、「岡山県版レッドデータブック2020」では絶滅危惧I類とされている。

写真:珍品として名高いフサヒゲサシガメ

No.27 ツルニンジン(標本点数が最も多い植物)

当館収蔵の植物の登録標本でもっとも数が多く、1905年から現在にかけて採集された665点(うち岡山県産が622点)がある。

これらの標本から、ツルニンジンという植物が「いつ・どこで・どんな姿(花期や結実期、種内変異の幅など)で生育していたか」がくわしくわかる。

標本は1点1点が大切な資料であるのはもちろんのこと、集まることで価値がより高くなる。

写真:ツルニンジン(標本点数が最も多い植物)

No.28 大久保一治植物コレクション(ノートにはられた植物標本)

岡山市東区瀬戸町出身の大久保一治氏(1907-2005)が1950年ごろから収集したもので、B5判サイズの特製ノート222冊に約47,000点の植物標本が丁寧にはられている。
岡山県の植物相をまとめた書籍「私の採集した岡山県自然植物目録 付 帰化植物・栽培植物 増補改訂版」(大久保,1999)の証拠標本を含む、重要な植物コレクション。

写真:大久保一治植物コレクション(ノートにはられた植物標本)1


写真:大久保一治植物コレクション(ノートにはられた植物標本)2

No.29 水島港で見つかったニタリクジラの骨格標本

2021年9月に倉敷市の水島港に入港したタンカーに死体が引っかかった状態で発見されたもの。

解剖調査と骨格の回収には国立科学博物館と岡山理科大学を中心として約70名が協力した。頭骨の特徴から、太平洋の沖合に生息するニタリクジラと判明した。

その後、標本工房での約1年におよぶクリーニングと修復を経て骨格標本化した。

全長11.67mの若い雄。胸椎や肋骨の一部に船舶と衝突してできたと思われる骨折跡が残る。

写真:水島港で見つかったニタリクジラの骨格標本

No.30 岡山県産唯一の標本クロヘナタリ

畠田和一が児島湾で入手し、1956年9月に波部忠重氏が同定した標本。

岡山県産唯一の標本で、これ以降、報告されたことはなく、岡山県では絶滅したと考えられる。

岡山県:絶滅、環境省:絶滅危惧1.類。

写真:岡山県産唯一の標本クロヘナタリ

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