石造如来及両脇侍立像(せきぞうにょらいりょうきょうじりゅうぞう)
- 種別
- 国指定・彫刻
- 所在地
- 倉敷市中央(大原美術館)
- 所有・管理者
- (個人)
- 指定年月日
- 昭和53年6月15日
中国の河南省新郷県で造られたと推定され、かつて新郷県魯堡村の百官寺で祀られていた仏像です。三尊ともに痩身硬直な姿勢、古拙的な微笑、細い平行線の襞(ひだ)を畳んだ衲衣、脇侍菩薩の天衣(てんね)が腹前でX字状に交差する点などの仏像の様式から、北魏末期の正光年間(520~524)に造られたと思われます。製作当初は4mを越える大きさであったといわれており、光背部分の一部を欠いた現在でも約2.5mの高さがあります。
当時屈指の巨像だったばかりでなく、高雅な造像感情が隅々まで行き渡って製作されており、芸術的にも極めて優れた名作として高く評価されています。さらに、この像が持つ正光様式は、日本の7世紀代の飛鳥時代様式の源流をなすものとしても非常に注目されています。
日本では、神戸住吉の大原孫三郎宅の後ろにあった小高い丘の祠で祀られていたそうです。昭和33年に愛知県美術館で開催された「東洋美術文化展」に出品され、その後大原總一郎の希望により倉敷に運ばれています。
なお、大原美術館では「一光三尊仏像」の名で所蔵・公開されています。
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