大気汚染防止法

大気汚染防止法

1.ばい煙

「ばい煙」とは,物の燃焼などによって発生する硫黄酸化物 (SOx),ばいじん,有害物質(カドミウム及びその化合物,塩素及び塩化水素,フッ素,フッ化水素及びフッ化ケイ素,鉛及びその化合物、窒素酸化物 (NOx))のことです。

ばい煙を排出する施設である,ばい煙発生施設は,ボイラーなどの32種類の施設が定められており,これらを設置,変更したときには届出が必要です。また,施設ごとに定められた自主測定を行い,法に定める規制基準の遵守を確認する義務があります。

また,倉敷市においては,届出を受けた施設については,燃料使用基準や総量規制基準が定められ,基準に適合させることが義務付けられています。

2.揮発性有機化合物 (VOC)

「揮発性有機化合物(VOC)」とは大気中に排出されたときに気体である有機化合物であり,浮遊粒子状物質や光化学オキシダント生成の原因物質のひとつです。主なものとして,トルエンやキシレンなどがあり,現在約200種類が対象になるといわれています。

一定規模以上の吹き付け塗装施設や乾燥施設は大気汚染防止法に定めにより,届出の義務があり,ばい煙発生施設同様,自主測定の必要があり,排出基準が適用されます。(法規制と自主取組のベストミックス)

3.粉じん

「粉じん」とは,物の粉砕や堆積に伴い発生,飛散する物質のことで「一般粉じん」と「特定粉じん」に大別されます。一般粉じんとは,特定粉じん以外の粉じんであり,特定粉じんとは現在,石綿(アスベスト)のみを指します。

一般粉じんの規制は,排出口が一定でないことや,濃度の正確な測定が困難なことから,ばい煙発生施設やVOC排出施設とは異なり,排出規制ではなく,施設毎の構造・使用・管理基準を設定し,規制しています。

特定粉じんについては,アスベストの除去作業などの「特定粉じん排出等作業」時の外部への飛散防止により規制を行なっています。

4.特定物質

 「特定物質」とは,健康被害等のおそれのあるアンモニアなどの28種類の物質のことを指し,事故時の措置・報告及び措置命令の対象となっており,排出規制などが定められてはいません。