江戸時代から昭和にかけて活躍した郷土作家をはじめとする画家たちが、19歳から35歳までに描いた作品を、本館の収蔵品を中心に紹介します。
このたびの展覧会は、作品を年齢別にまとめて展示しますが、出品作家たちは、時代背景やめざす芸術の方向もまちまちです。しかし、初々しい感性のほとばしりや未来への希望など共通した思いに溢れており、アーティストにとって20歳代前後は、ことのほか重要な意味を持っていることがわかります。また、画家たちの若いころの作品には、池田遙邨の細密な日本画や斎藤真一の初期の油彩画、三橋健がシュルレアリスムの影響を受けたころの作品など、評価が定まった後の画家のよく知られたイメージとは異なる新鮮な発見があります。それぞれの画家が、青春期に自らのアイデンティティーを求めて模索する姿は、真摯でひたむきであり、現代の若い世代への熱いメッセージとなるでしょう。
●担当学芸員による列品解説会
日時:11月20日(日)14時~(約40分)
会場:美術館2階 第3展示室
※参加自由。ただし、入場券が必要です。
※終了しました