17世紀以降、絵画の1ジャンルとして成立した静物画。果物や食器など身近なものを描いた静物画は一見地味ですが、現代に至るまで多くの美術愛好家を惹きつけています。また、20世紀に入ると色や形の実験のため、卓上静物を元にした抽象画がしばしば描かれ、さらに「もの(オブジェ)」そのものを作品とし、日常と非日常の境界を越える現代美術の動きも現れました。
本展では静物画から抽象画、現代美術などコレクションを中心に、「もの(オブジェ)」をめぐる様々な美術表現を紹介します。もの言わぬ「もの(オブジェ)」たちのしずかなささやきに、耳を澄ませてみてください。
【特集展示「工藤哲巳―オブジェクトゥール―」】
郷土ゆかりの美術家・工藤哲巳(1935-1990)は、現代文明へ鋭い批判を投げかける作品により、国内外で高く評価されています。「オブジェクトゥール」は工藤がパリで参加した展覧会名で、「オブジェで異議を唱える者」と意訳されますが、工藤芸術の一面を示していると言えます。工藤の異色の世界を、コレクションを中心に紹介します。
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●担当学芸員によるギャラリー・トーク
終了しました。
日時:4月8日(土)・5月6日(土)
14時~(40分間程度)
場所:倉敷市立美術館 2階 第3展示室
※当日の観覧券が必要です。