イメージとは、心に思い浮かべる像や情景、ある物事についていだく全体的な感じ、といった意味です。みなさんは美術作品を見るときにどんなイメージがわいてくるでしょうか。
今日、美術作品の表現方法は多様化していて、従来の絵画や彫刻の枠組みにとどまらない、新たな技法や造形理論による作品が次々と生み出されています。高橋秀は、明快な色彩と形態で生きる喜びやエロスを表現してきました。草間彌生は、水玉模様などの同一モチーフを反復する作品や、合わせ鏡を用いて無限に広がるように見せるインスタレーションを発表しています。また、髙原洋一は、版画の技法をもとに対象とするものの形象を鮮やかに提示した作品に取り組んでいます。さらに、寺田武弘は、木材を丸のみで削り取り、削られた木と木屑を一緒に展示する作品を、金重晃介は、伝統的な備前焼の形式から離れて独自の形態を追求した作品を制作しています。
このたびの展覧会では当館のコレクションから、このようにさまざまな素材を使った作品やユニークな形の作品を約40点展示します。
イメージの作り方や受け止め方は、それぞれの人で違っているかもしれません。抽象的な表現の前では、とまどってしまうこともあるかもしれません。作品の持つ質感や色調、造形からイメージの森に分け入り、自由な気持ちで作品を味わって下さい。
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●担当学芸員によるギャラリー・トーク
終了しました。
日時:1月14日(土)・2月11日(土・祝)
14時~(40分間程度)
場所:美術館展覧会場内
※当日の観覧券が必要です。