総社市出身で倉敷市名誉市民の木工芸家・大野昭和斎(1912-1996)は、小学校卒業後父と同じ木工芸の道に入り、20代の頃文人画家・柚木玉邨から、昭和の名工になるようにと、「昭和斎」という号を与えられました。木の性質を熟知した昭和斎は、独自の「杢目沈金」をはじめ、「拭漆」、「木象嵌」などの技法を駆使した格調高い作品を制作しました。戦後は日本伝統工芸展で活躍しながら、岡山県内外の作家を集めて「木創会」を結成し、後進の指導にあたります。1984年に国の重要無形文化財「木工芸」保持者(人間国宝)に認定されて以降も、没年まで意欲的に制作に取り組み、木の美を求め続けました。
本展では没後20年を記念して、昭和斎の名品を展覧すると共に、亀山北峰や県内の「木創会」関係の作家等の作品も合わせて展覧し、昭和斎の業績とその遺産を改めて顕彰するものです。
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●担当学芸員によるギャラリー・トーク
終了しました。
日時:11月12日(土)、12月10日(土)
14時~(30分間程度)
場所:美術館2階展覧会場内
当日の観覧券が必要です。