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中津瀬 忠彦(なかつせ ただひこ)
1916(大正5)-1973(昭和48)
洋画家。大津市に生まれる。1936年、岡山師範学校本科第一部を卒業。在学中、中山巍、須田国太郎に師事する。1938年、独立美術協会第8回展に「宇野港風景」が初入選。岡山市内の小学校、国民学校の教師をつとめるが、1947年に退職、画業に専念する。1948年、独立美術協会第16回展に出品した「後楽園外苑」が独立賞を受賞。1950年、独立美術協会会員となる。1958年、渡欧。翌年、サロン・ドートンヌに入選。1963年、安井賞候補となる。人物、特に働く人たちをテーマとした力強い造形力とモニュメンタルな性格の作風から、2年間のフランス生活を経て豊かな色彩の画面へと変化した。滞欧中のパリやスペイン、ナポリなどに取材した作品のほかに、郷土の風景、特に後楽園などをテーマに、静謐で詩情溢れる作品を残した。