2012/02/21

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齊藤 國雄「農地改革―百姓―」

1956(昭和31)年
113.0×142.0cm/油彩・キャンバス

作品解説

「もはや戦後ではない」と謳われた昭和30年代、日本は、高度経済成長を遂げていく一方で、日米安全保障条約の締結など戦後日本の行方を左右する出来事が次々に起こります。齊藤國雄は、当時のこうした戦後日本の社会的なひずみなどをテーマにした作品を描いた作家です。1956年、齊藤は前衛美術会の桂川寛や尾藤豊らを東京から招聘し岡山市内で展覧会を開催するなど、自身が組織した美術研究団体・青年造形集団の中心メンバーとして積極的な活動を行いました。同年に描かれた本作は、1957年年の第5回ニッポン展に出品されましたが、格差社会などの問題に取り組んだルポルタージュ絵画として、時代を反映した表現となっています。

in 2:洋画