平賀　石泉（ひらが　せきせん）

1882（明治15）－1959（昭和34）

木彫家。倉敷市に生まれる。本名は正雄。別号を軒山、他に含春、藍石、天城、竹陵、鳳斎、翠鳳、観古亭、幽石、雨城などとも称する。1906年、粒江尋常高等小学校校長となり、1929年まで勤める。その後、藤戸町の収入役となるが2年たらずで退職、木彫に専心した。鎌倉彫を、逸見東洋の流れを汲む神崎軒水に学び、偏刀彫を、諏訪五老に学んだ。神崎軒水や亀山北峰と並んで岡山県工芸協会で活躍した。書、画、彫の三道に秀で、いわゆる〈筆刀一如〉の境地を拓き、多くの作品を残した。