特定動物の飼養・保管

特定動物の飼養・保管

特定動物の飼養・保管について

特定動物を飼養・保管するための許可

 特定動物を飼養又は保管する場合には、動物の種類や飼養施設ごとにその施設の所在地を管轄する都道府県知事等の許可を受けなければなりません。許可の期間は5年を超えない範囲内で都道府県知事等が定めることにとなっています。

 この許可を受けないで特定動物を飼養又は保管した場合は、6ヶ月以下の懲役又は100万円以下の罰金、法人の場合は5000万円以下の罰金に処せられます。

 ただし、診療施設において獣医師が診療のために特定動物の飼養又は保管をする場合など許可を要しない場合があります。

 また、いったん受けた許可も基準に合わなくなったり、法律に違反すると取り消されることもあります。

 

◆許可申請手数料

 申請書1件につき、14,300円の許可申請手数料が必要となります。 

 

許可の基準(法第27条)

   特定動物の性質に応じて定められた飼養施設の構造及び規模、特定動物の飼養又は保管の方法並びに特定動物の飼養又は保管が困難になった場合における措置に適合するものであることが必要です。

 一 特定飼養施設の構造及び規模が次のとおりであること。(法施行規則第17条)

イ 特定動物の種類に応じ、その逸走を防止できる構造及び強度であること。
  ロ 申請に係る特定動物の取扱者以外の者が容易に当該特定動物に触れるおそれがない構造及び規模であること。
   ただし、動物の生態、生息環境等に関する情報の提供により、観覧者の動物に関する知識を深めることを目的として
   展示している特定動物であって、観覧者等の安全性が確保されているものとして都道府県知事が認めた場合にあっては
   この限りでない。

   ハ イ及びロに定めるもののほか、特定動物の種類ごとに環境大臣が定める特定飼養施設の構造及び規模に関する基準の
   細目(平成18年1月20日付環境省告示第21号)を満たしていること。ただし、動物の生態、生息環境等に関する
   情報の提供により、観覧者の動物に関する知識を深めることを目的として展示している特定動物であって、
   観覧者等の安全性が確保されているものとして都道府県知事が認めた場合にあってはこの限りでない。

 二 特定動物の飼養又は保管の方法が、人の生命、身体又は財産に対する侵害を防止する上で不適当と認められないこと。

 三 特定動物の飼養又は保管が困難になった場合における措置が、次のいずれかに該当すること。

  イ 譲渡先又は譲渡先を探すための体制の確保

  ロ 殺処分(イを行うことが困難な場合であって、自らの責任においてこれを行う場合に限る。)

  ※飼養する者が、以下に該当する場合は許可は受けられません。
 (1)動愛管理法又は同法に基づく処分に違反して罰金以上の刑に処せられ、
  その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
 (2)飼養する者が飼養許可を取り消され、その処分のあつた日から2年を経過しない者
 (3)法人の場合は、その役員のうちに(1)又は(2)のいずれかに該当する者があるもの

   飼養又は保管の方法(法第31条関係)

飼養者が特定動物を飼養保管する上で守らなければならないことは以下のことです。
(1)  当該特定動物についてその許可を受けていることを明らかにすること

      (2)  特定飼養施設の点検を定期的に行うこと

      (3)  特定動物の飼養又は保管の状況を定期的に確認すること

      (4)  特定動物の飼養又は保管を開始したときは、特定動物の種類ごとに、当該特定動物について、許可を受けていることを明らかにするためのマイクロチップ又は脚環の装着等の措置(「特定動物の飼養又は保管の方法の細目」(平成18年1月20日付環境省告示第22号)を講じ、当該措置内容を都道府県知事に届け出ること  等

マイクロチップの埋め込み

 特定動物の所有者等の情報を識別するために、マイクロチップを基本とした識別措置が義務づけられています。所有者は、特定動物を飼養又は保管してから30日以内に識別措置を行うこととされています。

 識別措置の種類は次のとおり。

哺乳類

規格マイクロチップ

鳥類

規格マイクロチップ、識別番号を付けた脚環

爬虫類

規格マイクロチップ

注))

規格マイクロチップとは、国際標準化機構が定めた規格第11784号及び11785号に適合するマイクロチップです。

マイクロチップの埋め込み証明書
  マイクロチップの埋め込みの事実及び識別番号に関する獣医師が発行した証明書等が必要 です。

マイクロチップ以外の代替ができる場合
   幼齢動物・小型動物・老齢・疾病等の場合、規格外マイクロチップが埋め込まれている場合、所有者確認が容易で
  あると都道府県知事等が認める場合など各種の証明書等の届出等により、代替ができる場合もあります。

 

【罰則(動愛管理法関連)】
 動物をみだりに殺し,又は傷つけた者…5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
 動物に虐待を行った者/動物を遺棄した者…1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
 許可を受けないで特定動物を飼養し、又は保管した者/不正の手段によって許可を受けた者
                       …6ヶ月以下の懲役又は100万円以下の罰金