資料2 「昭和二十一年 役場日誌 連島町役場」(倉敷市所蔵旧連島町役場文書65-131-3)
(表紙)
翻刻
12月21日 土曜日 晴天
書記補 児島 匡代直
書記補 矢部治良一
今朝四時頃相当大なる地震
来り,其れにより我が連島町
特に大字鶴新田地区は大なる被
害を見たり,死傷者なきは良し
家屋の倒れるに寸前の物目を
被ふなり,特に岡崎地区は
甚大にして吾人の同情を寄
するにたりつくせるの憾あり,
如何に負けたる戦の今日とは言へ
神あるものとせばあまりひどすぎ
ると想ふ
使丁 堀野滝蔵氏
12月22日 日曜日 小雨・晴天
槙野暦太
前日災害対策臨時町会
震災状況
災害激甚地域岡﨑水門土手筋従筋
全倒伏納屋倉庫住家計入
被害甚しきもの約二〇〇戸
建具建付等破損約四六〇戸
小破損約一一〇〇戸
(中略)
12月26日 木曜日 曇後雨天
書記補 三宅固史
午前九時より農地委員会
会長互選を行ふ
午後になって雨が降りだした
本格的の雨らしい
震災にあった家等困って
いられる事だろう
誠に同情に堪えん
特記事項なし
使丁 堀野滝蔵
解説
昭和21年(1946)の連島町の役場日誌から,地震が発生した12月21日,翌日の12月22日,12月26日の記事を掲載しました。12月21日には,朝4時ごろ相当大きな地震があったこと,鶴新田地区は大きな被害があったが死傷者はなかったこと,特に岡崎地区の被害が甚大だったことが記されています。翌12月22日には,災害対策臨時町会が開かれたことと建物被害の状況が記されています。そして12月26日には,震災にあった家等に対する同情の念が記されています。