風葉和歌集抜書(ふうようわかしゅうぬきがき)

ページ番号1007709  更新日 2025年1月25日

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写真:風葉和歌集抜書

種別
県指定・書籍・典籍
所在地

岡山県立博物館ほか

所有・管理者
龍昌院ほか
指定年月日
平成30年3月6日

本抜書は「寛文七年丁未(ていび)」「寛文八年正月日」「光政」などの銘があり、書体や装丁の状態から、もとは岡山藩池田家に所蔵されていたと考えられ、年代のわかる風葉和歌集の写本としては最古のものに相当します。

岡山藩主池田光政の直筆による「風葉和歌集抜書」については、『池田光政公傳(いけだみつまさこうでん)』中に6点の記載があり、本資料群はこれらに該当するものであると考えられます。

寛文7・8年は光政が江戸在府中であり、江戸での文芸活動として和歌集の写本を行っていたと考えられます。

それぞれの抜書は装丁が異なり、写された歌も異なっていることから、その用途によって内容等を変えていたことがわかります。本資料群は、全体として近世前期の大名による文芸活動の実際、およびその素養や思想などを考える上で学術的価値が高いものです。

※「風葉和歌集」

鎌倉時代中期の私撰和歌集で、文永8(1271)年に成立しました。

平安時代以降に成立した約200種の物語から歌を抜き出し、形式・体裁を勅撰(ちょくせん)和歌集を模して全20巻が編纂されていいます。

末尾2巻は現存していませんが、巻18までで約1420首が収録されており、現存しない物語の名称や内容を知る上で貴重な資料となっています。

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