資料2 「荒地御免租願ニ付実地見取絵図 浅口郡船穂村大字船穂」(倉敷市所蔵船穂公民館より移管文書102-11-22「明治廿六年十二月 荒地御免租年期願 大字船穂 浅口郡船穂村」)
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解説
明治26年水害における大字船穂地区の被災地を色分けして示した図です。本図が綴られた「明治廿六年十二月 荒地御免租年期願 大字船穂 浅口郡船穂村」という簿冊には、この水害で被災した土地一筆ごとの字・地番・持ち主・地目・反別(面積)・地価・地租などの情報と共に「石砂入」「押掘」など具体的な被災種別・租税免除の期間(年期)が記されています。本図はそれら被災して荒地化した土地の存在する範囲を黄土色で塗り分けて示したものです。図の下を左右に流れるのが高梁川,左が南(下流),右が北(上流)になります。赤線は道路,黒の二重線は鉄道線路(山陽鉄道。現在のJR山陽本線)になります。船穂村内の高梁川上流側で溢れた河水が山陽鉄道の築堤(線路の土台)にさえぎられて高梁川添いの南北に長い船穂地区を水浸しにしたこと,道路の沿線が所々被災している状況から氾濫した河水が道に沿うように流れる高瀬通しを伝って奔流したことが窺えます。