柚木 玉邨「秋景山水図」
1915(大正4)年
35.4×41.5cm/絹本着色
作品解説
柚木玉邨は、明治から昭和初期にかけて活躍した南画家です。第八六国立銀行の取締役など要職を歴任し、岡山県農会の幹事兼技師として働くなど、産業の分野で活躍しました。来訪中の清国の胡鉄梅に師事し、流麗で品格の高い水墨画を描きました。1927年には、日本書道作振会展で文人画部第1席推薦東日賞を受賞しています。日本の南画家は、中国南宗画の基本的な理論と描法をまとめた『芥子園画伝』などを参考にして独自の水墨画をつくっていきましたが、本作は玉邨がこうした中国の画譜に習熟していたことをうかがわせる佳作です。
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