危険物に関するQ&A
Q1:危険物って何?
消防法では、「危険物」としてガソリン・灯油・軽油等、火災発生・拡大の危険性が大きいもの、消火が困難なものを指定しています。
消防法で規制される危険物は液体と固体のもので気体のものはありません。中には、毒物・劇物に該当するものもあります。
Q2:なぜ、厳しく規制されているの?
私たちの生活に必要不可欠なものである反面、一度その取扱いを誤れば火災・爆発を引き起こす潜在的な危険性があるからです。
Q3:取扱いや保管のポイントは?
「火気厳禁」:直射日光があたる場所、ストーブの近く等高温になる場所、火を使う場所に保管したり、取り扱わないでください。
(1)適正な容器を使い、蓋を確実に閉める。
(2)子どもの手の届くところに置かない。
(3)危険物の保管は必要最少限にする。
Q4:天ぷら油は危険物じゃないの?
天ぷら油(植物油)の一部は危険物ではありません。市販されている天ぷら油は数多くの種類があり、その多くは引火点250℃以上で、「指定可燃物」に分類されます。しかし、危険性は以前と同じです。
Q5:天ぷら油を使うときに注意することは?
(1)その場を離れない。
(2)離れるときは必ず火を消す。
油がさめてから処理するタイプの油凝固剤の中には、熱い油に使用すると、捨てた後で自然発火する危険性があります。
使用方法をよく確認してください。新聞紙やぼろ布にしみ込ませる場合も同様です。
※「天ぷら油の火災に注意!!」についてはこちら
Q6:バーベキュー等でゼリー状の着火剤を使うときの注意点は?
アルコール分を含んでおり、危険物(第2類引火性固体)に該当します。
(1)注ぎ足し厳禁。
(2)使用後はキャップを必ず閉める。
(3)コンロの近く等、高温となるところへ置かない。
着火剤を出してしばらくそのままにしておくと、バーベキューコンロの底に可燃性の蒸気が溜まり、火を着けるときに一気に燃えることがあります。
また、着火剤を注ぎ足すときに、着火剤の容器内に溜まっていた可燃性蒸気も一緒に注ぎ足すことになり引火することがあるので大変危険です。
水バケツ等を準備し、使用方法の表示をよく確認してから使用してください。
Q7:消毒用アルコールの危険性は?
新型コロナウイルスの感染拡大以降、今では当たり前のように使っている消毒用アルコールですが、一歩使い方を間違えると火災などの事故につながる危険性があります。知っておくべきポイントは以下のとおりです。
(1)アルコール濃度が60%以上の製品は、消防法で定める危険物に該当します。容器に「第四類・アルコール類」と書かれていたら危険物です。容器の表示を確認し、注意事項をよく読んでから使用してください。
(2)アルコールは蒸発のスピードが速く、蒸気はとても引火しやすいため、コンロや喫煙など火気の近くで使用することは避けてください。詰め替えをする際は、可燃性の蒸気が滞留しないように換気の良い場所で行ってください。
※アルコールに引火すると、昼間や照明があるところでは、その炎はまるで燃えていないかのように肉眼では見えにくいという特徴があります。取扱いには十分に注意してください。
(3)容器は直射日光が当たる場所や高温となる場所は避けてください。また、容器を落下させたり衝撃を与えることは容器の破損につながるため、注意してください。
Q8:リチウムイオンバッテリーを使用するときの注意点は?
スマートフォンやノートパソコンなど、私たちの身近に存在する電子機器にはリチウムイオンバッテリーが内蔵されていますが、その内部電解液には消防法で定める危険物(第四類・引火性液体)が含まれています。
世間に広く浸透し生活が便利になる一方で、全国的にリチウムイオンバッテリーを原因とする火災が増加しています。
※「リチウムイオン電池からの火災に注意」についてはこちら
バッテリーには衝撃を与えないようにし、分解や改造はやめましょう。バッテリーが膨張し、変形している場合は直ちに使用をやめ、適切な方法で修理・廃棄をお願いします。
また、廃棄の際は一般ゴミとまとめて捨てるのは絶対にやめてください。ゴミ収集車の火災につながります。
※「発火の危険性があるごみの出し方について」はこちら