天ぷら油の火災は、たばことともに一般住宅火災のもっとも多い原因の一つであり、調理中にコンロから目を離すことが火災原因となることが良く知られているにもかかわらず無くならない火災でもあります。
「今までは大丈夫だった。」「自分だけは大丈夫。」という正常バイアスに飲み込まれないで、火にかけた天ぷら油からは絶対に目を離さないでください。
天ぷら油を火にかけている時には、絶対にその場を離れない。
油を加熱し続けた場合、5分で天ぷらをあげる適温に達し、10分で白煙があがりはじめ、15分で発火するとされています。短時間でも絶対にその場を離れないでください。
いざと言うときのために、消火器や住宅用火災警報器を設置する。
万が一火災になったときのために、家庭用の消火器を置いておきましょう。燃えている油に水をかけると、爆発するように炎が広がるため、絶対に水をかけてはいけません。
また、住宅用火災警報器を設置すれば、火災に早く気がつけるため、被害を少なくすることができます。
コンロのまわりを綺麗にしておく。
ガスコンロの近くに置いた台ふきや、グリルの吹き出し口近くに置かれたカセットボンベが原因で火災が発生しています。また、グリル内の汚れや油が火災の原因になることもあります。
コンロのまわりやグリル庫内はいつも綺麗にしておきましょう。
安全装置付きのコンロに買い換える。
2008年10月から安全装置(Siセンサー)の付いていないガスコンロは製造も販売もできなくなっています。もし、不注意でコンロの火を消し忘れたとしても、安全機能が有効にはたらけば、火災のリスクを減らすことができます。
ただし、SiセンサーコンロやIHクッキングヒーターでも、取扱いを間違えれば火災が発生する恐れがあります。取扱説明書を良く読んで正しく使用しましょう。
参考資料
天ぷら油火災の発生、消火、水をかけた場合の危険性が分かる動画(吹田市消防本部様のHPへ)
ガスコンロヒヤリ事例集(日本ガス石油機器工業会チラシ(PDF))
IHクッキングヒーターによる火災に注意