カンザスシティ市との提携のいきさつ


1971年7月、大山市長がカナダのトロントで開催された地方行政国際会議に出席した機会に、アメリカ、カナダの都市との都市提携の意向を、国際観光振興会シカゴ観光宣伝事務所関係者に打診しました。
1972年3月、米国ミズーリ州カンザスシティ市が、同年5月に「日本」をテーマとした世界貿易週間を開催するにあたり、倉敷市との提携を熱望しているとの連絡がありました。倉敷市は、国際親善都市連盟、日本貿易振興会の協力・推薦を得て、同年4月17日市議会全員協議会を開き、同意賛成を得、代表として倉敷市長、市議会議長、倉敷商工会議所会頭を現地に派遣する事を決定しました。
本市代表は、1972年5月にカンザスシティー市を訪問し、両市長の間で姉妹都市提携の調印が行なわれ、帰国後、6月定例市議会で正式に議決されました。
両市の提携調印式典は、市民やメディアから大きな関心を集めた


人々のくらし
市街地には数多くの公園、噴水、彫刻などがあり、同市は別名「噴水の街」とも言われています。
ここには、東洋美術の収集では米国を代表するネルソン美術館をはじめ、博物館、コンベンションセンター、遊園地、さらに近郊にはトルーマン大統領の遺品を展示した記念館など多くの文化施設があります。
カンザスシティ市は、アメリカ合衆国中西部の大平原に位置するため、高いビルに上がると地平線を見ることが出来ます。地平線に沈む太陽は真っ赤で非常大きく、とても美しく、日本で見ることの出来ない夕焼けを見ることが出来ます。
町の中心部には、南欧風の建物が保存されたプラザと言う街並が保存されています。この地域には噴水や彫刻が多く、全米でも最も古いショッピングモールと言われています。
音楽ではカウント・ベイシー・オーケストラに代表されるカンザスシティジャズの発祥の地としても有名であり、スポーツでは、アメリカ・メジャーリーグ・カンザスシティロイヤルズ、アメリカンフットボールのカンザスシティ・チーフス、メジャーリーグサッカーのカンザスシティ・ウィザーズなどの本拠地があります。
アメリカ・メジャーリーグ・カンザスシティロイヤルズの本拠地カウフマンスタジアム

「倉敷壁画」:2000年、カンザスシティ市市制150周年とミレニアムを記念して、倉敷市民から募集したデザインを元に、カンザスシティ在住アーティストが倉敷をイメージした壁画をカンザスシティ市中心部にあるコンベンションセンター横のコンクリート壁に製作
紀行
- ネルソン・アトキンス美術館
東洋美術のコレクションでは全米でも有名な美術館で、中国の素晴らしい仏像や、日本の屏風絵なども展示されており、屋外には巨大なシャトルコックなど、新しい美術の展示も行われています。 - トルーマン・ライブラリー
カンザス経済圏のインディペンデンスには、第2次対戦中に就任していたトルーマン大統領の記念館があります。ここには、大統領在職中の記念品の展示や、執務室が再現されており、中庭には夫妻が埋葬されています。
- ワールズ・オブ・ファン
アメリカ的な遊園地で、園内がアメリカ、アフリカ、アジア、オセアニア、ヨーロッパ、等の地域に分けられ、ジェットコースターなどの、楽しい乗り物があります。 - ミズーリ・タウン
西部開拓時代の建物を再現した公園で、ログハウスなど当時の民家等が展示されており、休日には当時の生活が再現され、鍛冶屋では農機具などの製造実演が行われています。
交流の概要
1974年から毎年夏に青少年の相互派遣を行い、交流を深めています。また、1977年から6年間、市内中学校英語教師を夏期休暇中、英語研修のため派遣しました。1981年にはアメリカ大リーグ・カンザスシティ・ロイヤルズが市営球場で試合を開催。1987年からは同市より英語指導助手の採用を行いました。その他、文化団体、教育視察団、親善訪問団の相互訪問や、2006年2月には倉敷天城高校とカンザスシティ市のバーストー高校が姉妹校提携を行うなど、人を中心とした様々な交流が行われています。
1974年11月、カンザスシティ市チャールズ・ウィラー市長夫妻とJ. バーク日本国名誉総領事が来倉。市内では、羽島焼の絵付けを行うなど、日本文化も体験されました
1992年7月、姉妹都市提携20周年を記念して記念式典をはじめ、アメリカンフェア(カンザスシティパネル展、物産販売)や市内中学校での交流などを行いました
2002年10月12日、姉妹都市提携30周年を記念し、倉敷カンザスシティ市民交流協会が中心となり、倉敷市芸文館において「カンザスシティ・ブルース&ジャズフェスティバル イン くらしき」を開催。カンザスシティジャズの代名詞ともいえるカウント・ベイシー・オーケストラ(※)の黄金期を支えたメンバー、ベニー・パウエルをはじめ、レスター・"ダック"・ワーナー、T.K.ブルーの3氏が来倉され、満員の観客は本場のカンザスシティジャズを満喫しました。



※ 「カウント・ベイシー・オーケストラ」とカンザスシティについて
カンザスシティのミュージシャンの中でも、カウント・ベイシーの知名度は際立つものがあります。ベイシー自身はアメリカ合衆国ニュージャージー州レッドバンクの生まれですが、ニューヨークから楽旅の途中、シカゴを経由してカンザスシティにたどり着いたあたりでバンド運営が立ち行かなくなり、解散してしまったところからKCの独特のスタイルを学ぶことになります。KCで頭角を表し活躍しているところを名プロデューサーのジョン・ハモンドの耳にとまり(彼の自家用車の短波放送でたまたまKCのリノクラブでのベイシー・バンドの実況を聴いた)、NYに呼び寄せられました。1930年代のことです。この年代がベイシー第1期黄金時代と呼ばれています。1950年代、60年台がベイシー第2期黄金時代と呼ばれ、ベイシー・オーケストラから数々のスター・プレイヤーを輩出しました。その中の一人が、この姉妹都市提携30周年記念「カンザスシティ・ブルース&ジャズフェスティバル イン くらしき」で倉敷を訪れたベニー・パウエルです。エイプリル・イン・パリスでのトロンボーン・ソロなどが有名です。
解説:倉敷カンザスシティ市民交流協会 藤原憲一氏
提携30周年(2002年)には、提携調印式典も執り行われたルースパーク内に記念茶室の建設が計画され、2006年7月に落成し、同年7月10日に茶室完成記念式典が開催されました


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