錦莞莚(きんかんえん)(紋様織込(もんようおりこみ))
- 種別
- 市指定・歴史資料
- 所在地
- 倉敷市茶屋町195
(倉敷市立磯崎眠亀記念館) - 所有・管理者
-
倉敷市教育委員会
- 指定年月日
- 平成16年4月8日(26点)
平成17年8月2日(1点追加)
錦莞莚とは花莚(花むしろ)の一種で、明治11年(1878)に倉敷市茶屋町出身の磯崎眠亀が発明した岡山県最初の本格的な紋様織込花莚です。明治期にはアメリカを主とした海外への輸出品として成功をおさめるとともに、国内外の博覧会等で数多くの賞に輝き、岡山県南における藺草・花莚産業の礎になりました。
明治初期までの花莚と比べ、経糸の数が3倍(幅一尺につき120本)になっているため、藺草で編んだものとは思えないほど精巧緻密なものに仕上がっています。しかも、経糸の数を増やして織っても、伸縮性のない藺草が切れないように、特別な方法と織機で製造されています。しかし、その分、値段が高く、国内ではなかなか売れなかったようです。
明治20年代には岡山・香川に磯崎製莚所が設けられて最盛期を迎えましたが、花莚不況や輸出関税障壁の影響を受けて徐々に生産を減らし、昭和初期に造られたものが最後といわれています。職工も既に亡くなり、錦莞莚に適した藺草の入手も難しいため再生産が困難で、今では「幻の花莚」になってしまっています。
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