小林 和作「海(紀州太地)」
1960(昭和35)年
81.0×100.0cm/油彩・キャンバス
作品解説
周防灘に面した山口市秋穂地区に生まれ、後半生を尾道市で過ごした小林和作は、風景画、中でも海岸風景を好んでモチーフに取り上げました。構図の美しさこそ風景画の基本と考え、日本全国の海や山の名所はほとんど訪れて、熱心にスケッチしたといいます。これらをもとに、ペインティングナイフを多用した素早い筆致で、堅固な画面構成と豊かな色彩を持つ作品が生み出されたのです。この作品は、ごつごつとした岩場とうち寄せる太平洋の荒波が力強いタッチで描かれていますが、そのなかで海の深い青色と波の白さが画面を引き締めています。(倉敷市立美術館ニュース「ホワイエ」第12号(1999年9月発行)より転載)
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