大野 昭和斎「桑厨子棚」
1982(昭和57)年
79.0×36.5×55.0cm/桑材
作品解説
木工芸の主な制作技法には、板材を組み合わせて調度品などを作る指物、轆轤を用いて椀などを作る挽物、檜や杉などの薄板を曲げて作る曲物、鑿などを使って木を刳って鉢などを作る刳物がありますが、大野昭和斎が得意としたのは指物でした。また、地となる木材に別の木材などを嵌め込み文様を作って装飾効果を高める線象嵌の技法を駆使した作品も多くあります。本作は、卓抜した指物技術がうかがえる昭和斎の代表作で、第29回日本伝統工芸展に出品されました。正倉院宝物の柿厨子に着想を得、使用金具は上代飾金具製作修理の第一人者・金江宗観に依頼して制作されました。
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