稲葉 春生「芍薬」
168.5×233.5cm/絹本着色
作品解説
春生は1925(大正14)年、池田遙邨の紹介で竹内栖鳳に弟子入りします。この作品はその頃描かれたもので、この時の雅号は「春山」でした。その当時しばしば手本とされていた、中国の宋元院体花鳥画を良く研究していたことがうかがえる作品です。芍薬の花びら一枚一枚のすみずみまで神経をいきわたらせて描いており、楚々とした美しさが表現されています。 背景は微妙な濃淡が付けられ、暗い部分は花もその中に静かに溶け込んで沈潜し、光の当たっている部分では花も明るく可憐で、上品に輝いています。
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