オニバスとは
オニバス(Euryale ferox Salisb.)は、スイレン科に属する1属1種のため池や湖沼などに生育する大型の浮葉性の水草です。
かつては、農家の人にとってやっかいもの扱いされるほど多くあったと言われていますが、ため池の埋め立てや水質の汚染によって日本各地で消滅するところが相次ぎ、絶滅のおそれさえでてきています。
日本全国で、300ヶ所あった生息地が、現在は、70ヶ所程度になっていると推定され、環境省の「日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト」(植物版レッドリスト)では、絶滅の危険が増大している種(絶滅危惧II類)として掲載されています。また、岡山県でも、絶滅危惧II類とされています。
市内の生息情報
岡山県内では、11ヶ所のため池等で生育が確認されています。 そのうち、数ヶ所が倉敷市内にあります。
倉敷市内でオニバスが確認されいる池
新池(玉島勇崎) その1
新池(玉島勇崎) その2
大池(真備町岡田)
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本性院の池(玉島黒崎)
塩田池(玉島柏台)
どういう保護活動をしているの?
オニバスなどの希少野生動植物が存在する池や水路の改修を行う場合には、生育環境を脅かさないように配慮した公共工事を行うよう努めています。
市からのお願い
オニバスは、毎年春に種子から発芽して大きくなり、秋には開花結実して枯死する1年生植物です。
オニバスは、必ずしも毎年同じ自生地で生育するとは限りません。
長い間生育しなかったのに数十年ぶりに生育したような例も知られています。
それは、オニバスの種子の発芽率が低く、大部分がため池の底の泥の中で休眠しているためです。それが、何らかの原因で休眠から醒めて何年ぶりかに発芽し生育する場合がしばしばあります。
オニバスが生育している池などがあれば、環境政策課まで情報をお寄せください。
ため池は、ゴミ捨て場ではありません。ゴミ等を投棄することは、もちろん法律違反です。水質悪化の原因となるゴミの投棄は、やめましょう。